本日(2017年4月2日)付の日経電子版に、『米欧「書店は死なず」』という記事が掲載されました。
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO14807950R00C17A4SHA000/

日本の出版界においては相変わらず出版不況ばかりが聞こえてくるわけですが、米欧では紙の書籍の売り上げが回復基調にあるという報告です。
書籍販売の長期低落が続く日本の現状と対照的だとして、大手書店の魅力的な店作りや作家たちのAmazon値下げ戦略への抵抗など現状を伝えています。
Amazonもこうした傾向にぬかりなく対応、実店舗での販売に、ネット通販で蓄積した大量の顧客情報を駆使し、店舗規模もコンパクトにするなど、利益率の低い書店運営に工夫を凝らしているそうです。既存書店が実店舗でAmazonを迎え撃つという新たな局面に入ったことが伝えられています。

興味深かったのは、米調査会社コーデックスグループの報告で、若者を中心に電子書籍の利用を減らして紙の本に戻る動きがあって、その背景には電子端末の利用時間をこれ以上増やしたくないという「デジタル疲れ」がある、という指摘でした。

「デジタル疲れ」…なるほどです。
電子端末はどれも、読みやすさに多少の差はあるものの、長時間の読書は疲れます。
長時間没頭して読むならやはり紙の本がいいです。調べ物をしながら大量の書籍から情報を検索したりするには電子本が便利です。
私たちは紙の書籍も電子書籍も、対立する関係にあるものではないと思っています。
しかしともすると、電子書籍の低価格販売競争や、紙の書籍の売上低迷傾向(効果的な出版営業を伴った商品が少ないからか)が続く中で、「紙の本 vs. 電子本」という構図で安易に対立させてしまっていないか。これからの時代の本のあり方について考えていかねばと、思いを新たにしました。
これからの時代の本。わくわくするテーマです。